Dodeca Match

一辺が同じ長さの、 6 つの細い菱形(鋭角 30 度)と 6 つの太い菱形(鋭角 60 度)と 3 つの正方形で模様が合う様に正 12 角形を敷き詰めるパズル。

参考:正 2n 角形は n が偶数なら n/2 種類の菱形(うち1種類は正方形)、n が奇数なら (n-1)/2 種類の菱形で敷き詰めることが可能だ(菱形の鋭角は 180/n 度の倍数)。 敷き詰めに必要な菱形の個数は1種につき n 個(正方形は n/2 個)だ。敷き詰めた状態で(敷き詰め方は任意)正 2n 角形の 1 辺から対辺へ、菱形の辺から対辺へまたぐ様に辿って行くと各種類の菱形を2個ずつ(正方形は 1 個)通り過ぎる:今、正 2n 角形の片半分の辺に端から順に 1, 2, ..., n と番号を付ける。異なる2辺 k, l (k < l) からそれぞれ上記の様に辿ったとき、交差する所にある菱形の内角は 180(l-k)/n 度になる。k, l をいろいろ変えれば敷き詰められた全ての菱形を網羅できる。

Dodeca Match (Dapple)

construction of Dodeca Match (Dapple) pieces of Dodeca Match (Dapple)

(「Dapple Dodecagon」から改題) 菱形/正方形のタイルを辺の中央を切る様に 2 色に塗り分けるとき、菱形では 6 通り、正方形では 3 通りが可能であり、それらのタイルから構成される(タイルの裏面は使わない)。「Dodeca」とは 12 角形を意味する「Dodecagon」からとった。「Dapple」とはぶちとかまだら模様の意味だが、まだらに該当する英語はまだら具合によっていろいろあるようなので適切かどうかはちょっと自信が無い。難易度は中程度か?時間をかければ必ず解ける。
(Sep. 22, 2004)

ちなみに、色の境界線が閉じたループのみになるように模様を作ることは不可能で、必ず周囲のどこかに境界線の出入りが生ずるが、全体で一続きにすることは可能で、閉じたループを含む解もある。境界線の数は最大で 6 本までだが、実際には 5 本が限界で、その解も存在する。

Dodeca Match (Meander)

construction of Dodeca Match (Meander)

さて、Dodeca Match (Dapple) では境界線で色が合う様にしていたが、食い違う様にするパズルも考えられる。そのままだと模様があまりきれいにならないので、上の写真の様にアレンジしてみた。「Meander」とは「蛇行」という意味。タイルに描かれた線の一端は太く、もう一端は細くなっており、太さが一致する様に敷き詰める(食い違う様に敷き詰めるのは Dodeca Match (Dapple) と同じモデルになる)。写真では惜しくも1カ所だけ食い違っている。これがまた妙にひねくれており、やたら難しくて不可能かと思った。解くのにたっぷり数時間は覚悟すべし(苦労して解いた後、もう一度適当にやってみたら何故か一発で異なる解を見つけて拍子抜けすることもあったり)。線が1本だけの解はまだ未発見も存在する。また、こちらの方は閉じたループに出来る可能性もあるにも閉じたループのみの解は無い様だ。
(Oct. 17, 2004)


Dodeca Match (4 colors)

picture of Dodeca Match picture of Dodeca Match

菱形/正方形の 4 辺を異なる 4 色に塗り分ける方法は 12 通り/ 6 通りあり、鏡像のペアを裏表にすれば 6 通りでき上がる。ということで、同じ形の菱形/正方形はどれも配色が異なっており、タイルを裏返して使うことが出来る(ちょうど裏表の色が同じになるようにしてあるので、透明なタイルに色をつけるというデザインも可能だ)。周囲の色に制約をつけない状態でも意外と難しいが、ちゃんと解はある。ちなみに、菱形の頂点に色をつけて頂点の色を合わせるデザインも試してみたが、どうにも解けそうにない(おそらく不可能:辺と辺をマッチさせるときに2頂点の色を同時に合わせる必要があるので制約が厳しすぎるのだろう)。
(Oct. 11, 2004)

4 色を 2 つのペアに分け、ペアの 2 色を互いに合わせる様に敷き詰める(例えば写真2枚目の様に赤は無地と、青は緑と合わせる)遊び方も考えられるが、実はこちらの方が格段に難しい。うまくいっても最後の一辺だけ色が合わないことがほとんどで、数理的に不可能ではないかという感触だ。しかしながら、解は存在する。この場合、辺を合わせると向きのある模様が出来上がるようしたり、辺に凹凸をつけたり、あるいは合わせる模様を辺の中央から左右にずらしたりなどのデザインにすると見栄えが良さそうだ。何故難しいのかの理由だが、同じ色に合わせる場合は各辺に 4 種類( 4 色)の模様が出来上がるのに対し、2 色ずつ互いに合わせる場合は 2 種類の模様しか許されず、その分制約がきつくなるからだと考えられなくもない。
(Oct. 12, 2004)

Dodeca Match (I x YOU = ?)

picture of Dodeca Match (I x YOU = ?)

上記 Dodeca Match (4 colors) の2通りの遊び方を両方できる様にした図案。各タイルの裏面は鏡像。

  1. (易しい):色のみを合わせる。文字 I, X, Y, O, U, = が現れる。更に、周上の辺の色も交互にする(やや難)。
  2. (中級):文字 I, X, O, = のみが現れる様に辺を合わせる(同じマークを合わせる)。写真では右下の一つを除いて合っている。
  3. (超級):文字 Y, U のみが現れる様に辺を合わせる(同じ色で異なるマークを合わせる)。
  4. (上級):文字 U, X, I のみが現れる様に辺を合わせる。

(Oct. 12, 2004)

参考:周上に 2 種類のマークしか現れない様にすることは不可能である。その理由は、必ず細い菱形を 3 つ以上周にくっつけて配置しないと物理的に敷き詰められないからである(少し試行してみればすぐにわかる)。 3 つの細い菱形をどのように選んでも、周上には3種類のマークが現れる。特に上の最初の条件でも周上を一色にすることは出来ない( 2 辺残して一色にすることは可能)。


Dodeca Match (two-tone)

construction of Dodeca Match (two-tone)

Dodeca Match (Dapple) では色の境界線を辺の中央にとっていたが、菱形の頂点から頂点へ線を引いて色分けする仕方も 6 通り(正方形の場合は 3 通り)ある。これらのタイルで色が合う様に正12角形を敷き詰めるのだが、それだけでは易しすぎる。そこで周囲の色にも条件をつけると、かなり歯応えのあるパズルになる:

  1. 周囲の色を一色にする(写真ではタイル1つだけ合っていない)。
  2. 周囲の色を白黒交互にする。
  3. 周囲の色を白白、黒黒と交互にする。
  4. 周囲の色を白白白、黒黒黒と交互にする。
  5. 周囲の色を半周は白、もう半周は黒にする。

最初の条件については解の存在を確認したが、他は未発見。一方の色の領域を全体で一つながりにするという条件も加えると更に難しくなる。 また、色を合わせるのではなく、必ず食い違う様に敷き詰めるというパズルも考えられる(この場合、内部は必ず白と黒がペアになるので周囲の色を一色にすることはできない)。
(Oct. 19, 2004)


Dodeca Match (hex)

picture of Dodeca Match (hex)

タイルの各頂点に正六角形が現れる様に正 12 角形を敷き詰める。もちろん周上の頂点でも正六角形の一部となるようにする。タイルの裏面は使わない。写真では右下1カ所が合っていないが解は存在する。上の Dodeca Match (4 colors) では辺を色分けして合わせる様にしたが、こちらは頂点に特定の形が現れる様にデザインした。タイルの頂点を中心とする正六角形の描き方は六角形の対角線がタイルの辺から 15 度ずれるように限定すると2通りあり、タイルの各頂点へ正六角形を描くとき、菱形タイルでは全部で 10 種類、正方形タイルでは 5 種類のパターンが可能になる。タイルのパターンはこれらのうち、回転しても自分自身と同一にならないもの(菱形タイルでは 6 種類、正方形タイルでは 3 種類)から構成されている(本質的に Dodeca Match (Dapple) と似た構成になるが、モデルは異なる)。尚、正六角形を対角線がタイルの辺に合致するよう描いたパターンで構成するデザインも可能だが、15 度ずらしたデザインのタイルから各頂点の六角形を同じ向きに 15 度回転させて得られるので、モデルとしては同じになる(解けた状態で全ての六角形を同じ向きに 15 度回転させたとき、もう一方のデザインの解になる)。
(Oct. 23, 2004)


Dodeca Match (squares)

picture of Dodeca Match (Square)

解は未発見:Solution not found yet.) タイルの各頂点に正方形が現れる様に正 12 角形を敷き詰める。もちろん周上の頂点でも正方形の一部となるようにする。写真では惜しくも1カ所(色を変えてある所)だけ合っていない。上の Dodeca Match (hex) と異なり、タイルの裏面は鏡像になっている。 菱形/正方形タイルの頂点を中心とする正方形の描き方は正方形の対角線が菱形の辺から 30 度単位でずれるように限定すると 3 通りあり、タイルの 4 頂点への正方形の描き方は 45 通り(正方形タイルの場合は 24 通り)あるが、これらのうち 1 頂点を除いて正方形の向きが一致しているものは 12 通り(正方形タイルの場合は 6 通り)ある。タイルはそれらの鏡像ペアを裏表として構成されている。Dodeca Match ファミリーの中では最も制約が厳しいのでその分難易度も高いが、果たして解はあるのだろうか?
(Oct. 25, 2004)


Dodeca Match (arcs)

picture of Dodeca Match (arcs)

写真のようにタイルの線と色が合う様に正 12 角形を敷き詰める(裏面は利用しない)。写真では1カ所だけ合っていない。タイルの 4 辺を 3 色のうち 2 色を使って 2 辺ずつ同じ色が隣り合う様に塗り分けるとき、その塗り方は菱形の場合は 6 通り、正方形の場合は 3 通りあり、タイルはそれらすべてのパターンから構成されている。同色の 2 辺を円弧で繋いだのが写真のデザインだが、線が通っていないかに見える辺には透明な色の線があると想像して欲しい。ということで、見かけ上は 2 色しかない(単に手抜きとも言えるが (^^; )。ちょっとやってみたぐらいでは解は見つからない。

(Oct. 28, 2004)

どうやっても1カ所合わない所が出てきて不可能に思えたが、解は存在する。

(Nov. 3, 2004)

さて、上記を更に発展させて 4 色から 2 色を選ぶことにすると菱形では 12 通り、正方形では 6 通りの塗り方が可能になる。そこで Dodeca Match (4 Colors) のときと同様にタイルの表裏を使ってこれらのパターンを網羅するのだが、ここで表と裏では配色が 2 色とも異なる様に、かつ菱形の場合は色の並び方(同じ色が鈍角を挟むか鋭角を挟むか)も違える様にすると、下の写真の様な 15 枚のタイルが得られる。下段は上段のタイルを位置をそのままに上下を保つ様に裏返したもので、上と同様に線が通っていない辺には透明な色が配色されていると考える。

a picture of tiles picture of Dodeca Match (arcs)

各辺の色を合わせつつ、正 12 角形を敷き詰めることが目標になるわけだが(写真では1カ所合っていない)、更に次に挙げる条件を加えることも可能だ:

  1. 3 色のみを用いる(例えば 赤,黒,緑 なら、写真の上段のパターンだけを利用して裏側を利用しない:これは始めに示したパズルそのものになる)。
  2. 全ての線が円(周辺部では円の一部)になる様にする。
  3. 周上には1色のみ現れる様にする。
  4. (未解決) どのタイルにも特定の色が現れる様にする(例えば透明なら、写真下段のパターンのみを用いて裏側を利用しない)
(Jan. 10, 2005)

色の並び方を裏表で一致させるデザインも考えられるが、並び方を違える様にした方が全てのタイルの線パターンが等しくなって統一感が向上すると考えた。また、裏表の2色を同じにして色の並びのみ違える様にするデザインも考えられるが、この場合、正方形タイルについては裏表が一致してしまうので別の組み合わせパターンにする必要が生ずる。

(Nov. 5, 2004)


著作/デザイン:広瀬行夫