オリュデニズからドルムシュで約10分のヒサールオニュHisarönüへ。ここはこの辺り一番の繁華街。
イギリス人客目当てのレストランやバー、お土産物屋などがひしめいています。ここからカヤキョイ行
きに乗り換え、さらに20分ほどで到着。元々ギリシャ正教徒が多く住んでいた場所ということですが、
独立戦争後の住民交換によりギリシャ人が村を去り、今ではすっかり廃墟と化しています。当時約6
千人の住民がいて、95%がギリシャ人、残りがトルコ人、アルメニア人、ユダヤ人だったそうです。ま
たギリシャ人たちは豊かな商人で、町の中心部に暮らし、山地を好むトルコ人はその周辺部で農業を
営んでいたという話です。ここに来るまでこれほど規模の大きいものだとは想像していませんでした。
村の入り口でなにがしかの入村料を払い(いくらだったっけ…?)、石造りの壁の間を抜けていきます。
家々には、大抵貯水槽が備えられていたようです。道はゆるやかな上り坂。カラカラに乾いた地面に
草花がたくましく咲いています。やがて入り口の係り人が言っていた教会が現れました。建物の手前に
は敷石の跡が残っています。中に入ると・・・なんとも見るも無残!所々に残る青い壁から、当時どれほ
ど美しかったかが偲ばれます。あちこちフレスコ画やレリーフで飾られていたようです。、友人の話で
は少なくとも10年、15年前にはレリーフも今よりは多く残っていたとのことですが、無断で持ち去られ
てしまったようです。残念なことです。
教会を出たところで観光客2人連れに会いました。「上に何かある?教会がもう1つあるって聞いたん
だけど…」と聞くと「特別何もないよ。でも丘の頂上まで行くと、きれいな海が見えるよ」とのこと。炎天
下をゆるゆると坂道を登りつづけます。水を持ってこなかったのは大失敗。顔から火が吹きそうなほど
暑い!暑い!暑い!しかし、ここで引き返すわけにもいかない。黙々と歩いて…やっと見えたー!!
宝石のように美しい海!真っ青な入り江!そしてこの入り江に、その昔オスマントルコ軍の船が6百隻
も集結したというのです!そんな往時に想像を馳せ、しばし佇んでいると、いつのまにやら背中を押さ
れるほどの風が大粒の汗をぬぐい去ってくれていました。
2003年6月