[TRIZEAL main] [Top page]

Comment of a location test ロケテスト感想
 トライジールのロケーションテストに遭遇したので感想を。
プレイしたのは9月11日。
サンプル出荷1週間前ということで、これから調整するということは考えづらく、
あくまでインカム調査目的でのテストであって、
中身は製品版と見て間違いないと思われます。
システム概要に関しては、もう既に雑誌等で出ているので、
それ以外のところで書いていきたいと思います。
うろ覚えにつき、色々勘違いしているところもあるかも知れないのでご容赦を。

 事前の情報の通り、ひたすら撃って敵を打ち倒す
今となっては珍しい正統派シンプルSTG。
システムその他の類似性から、
トライアングルサービススタッフが携わったといわれる
『G-STREAM G2020』(2002)を連想させますが、
実際にG−ストリームを連想させる演出もあり、
続編的な位置づけにあるのは間違いありません。
ただ、実際のプレイ感覚については、結構違いが感じられます。

 その理由の一つが難易度の上昇。
トライジール自体、それ程敵や弾幕の密度が濃いわけではなく、
アドリブで進むこともさして難しくないのですが、
初めて喰らった時に対処出来ずにやられてしまう攻撃
いわゆる『詐欺っぽい攻撃』が各所にあります。

G−ストリームやトゥエルブスタッグにも、そういう場面はあるものの、
この二つに関しては、普通にプレイしている限り難易度が相当低いだけに、
そういう攻撃があっても全体としてはそれ程気にはならないのですが、
トライジールの場合、そのような場面が増えており、
更に知っていても対処し難い攻撃があるため
(1ボスのブーメラン弾、後ろから来る敵や敵弾等)
どうしても不条理な印象が付きまといます。
また、完全パターンゲームではなく、
アドリブ対応が必要となってくる場面も出てきます。
しっかりプレイを重ねてパターンを覚え、対策を突き詰めていけば、
徐々に馴れて対応し易くなり、達成感も得られるのですが、
これでは馴れる以前に初プレイで見切りを付ける人が殆どでしょう。
圧倒的前評判の悪さは、この辺りに原因がありそうです。

 ステージは全部で6面。
前述の詐欺ポイントを除けば難易度は低く、
3面クリア位ならそれ程問題はありません。
4面辺りから難易度的に厳しくなってきて、
5面以降は理不尽な状況も多くなり、なかなか厳しそうです。

 操作形態は1レバー3ボタン。
ボタンは左からショット・武器変更・ボム。
普通この手のボタン配置はショット・ボム・特殊なボタンなので、
反射的に緊急回避ボムを使いにくいのが辛い・・・
武器変更ボタンを押すと、自機が変形して
ミサイル→レーザー→ショットの順に武装が替わるのですが、
ボタンを押した後、少しの間入力を受け付けない時間があり、
ショット→レーザーのような、ボタン2連打による
一つ飛ばしの武装変更が出来なくなっています。
連続して武装を変えるには、ある程度時間を置いてボタンを押す必要があり、
武装変更しながらパワーアップアイテムを取ったら、
狙いと違う武器がパワーアップしてたりと、ちょっとストレスが溜まります。
初めてプレイする人は要注意。
最初は無闇に武装変更しない方が良いでしょう。
ボムは発動した瞬間から無敵。
面によってボムアイテムの出現条件が異なり、
1面に付き1個手に入れられそうです。

 パワーアップ方式は、パワーアップアイテム3つの武装をアイテム取得で
それそれ5段階にパワーアップしていく方式。
G−ストリームと違い、3武装全てをフルパワーに出来るため、
結局最終的には最強状態まで育てるのではと思いがちですが、
実際はパワーアップによってゲーム難易度が上がるため、
腕に自信が無ければ、敢えてパワーアップを抑えて進むのも
有効な手段となっています。
やられると、パワーアップ状況に関係無く、
アイテムを2個だけ放出してその場復活。
パワーダウンによってゲーム難易度も下がるものの、
自機の攻撃力が急激に低下してしまうため、
ボス戦等アイテムが余り出てこない場所でやられると、
その後の展開がかなり厳しくなってしまいます。
よって、生き残ることが何より重要。

 稼ぎ内容としてはG−ストリームより簡略化。
撃墜率ボーナス、早回し、コース分岐、隠しボーナス等がありますが、
最も重要な稼ぎ要素となりそうなのは勲章回収でしょうか。
ポイントは、全ての敵が勲章を放出し、更に落下スピードが早いため、
漏らさず回収するのはまず不可能だということ。
普通、この手のボーナスは逃さず回収出来る方向で調整されているため、
回収不可能な勲章が存在することを不満に思うプレイヤーもいそうですが、
効率良く勲章を回収出来そうな場所を探したり、
勲章をバラまかないようショットをレーザーに変更してみたり、
勲章が固まって落ちてくるように、敵の動きを考え撃ち落とす場所を調整、
さらには、撃墜率100%ボーナス(5万点)を優先して
勲章回収より敵機破壊を優先するか、
敵を見逃してでも勲章の回収を優先するべきかの選択等、
逆に考えなければならないポイントが多く、突き詰めると楽しそうです。
同様のシステムを持つG−ストリームに比べ、
勲章が回収がし易くなり、勲章の成長が
早くなるように調整されているのも好印象です。

 演出関係に関しては、やっぱり地味な印象が拭えず。
手抜き感は感じないものの、背景密度が薄いせいもあって、
何となく「ブレイブブレイド」を思い起こされます。
80年代を思わせる敵のデザインも、それに拍車を掛けているかと。
そういう全体の印象に隠れがちですが、実は細かいところで芸が細かい。
武器変更時の自機変形は見ていて楽しいですし、
背景のカメラワークも意外といい感じです。
3面の巨大戦艦戦等、地味に演出に凝った場面もありますし、
細かいお遊びが効いています。
更に、G−ストリームをやっていた人ならニヤリとする場面も。

 何も考えずに撃ちまくって破壊しまくるだけでも楽しいし、
最近のSTGを遊ぶにはほぼ必須の弾避けスキルが無くても遊べる
お手軽さがこのゲームの魅力なのですが、
前述通り理不尽攻撃が非常に多いので、
本気でプレイするとなると、相当に忍耐力が要求されます。

また、やり込んでこそ味が出る、ある意味渋いゲームなのですが、
画面の地味さ、不条理な敵の攻撃という欠点がどうしても目を引き、
プレイヤーを引き込み難くしているのが残念なところです。


 あと、トライジールを楽しむ為に留意しておかなくてはならない点が一つ。
このゲームの魅力となる部分は、反面欠点でもあることです。

例えば、自力でボタン連打し、敵を打ち倒していく快感は、
手連なんぞ面倒くさいという欠点にも成り得ますし、
一部ステージに見られるランダム性は、
毎回緊張が維持出来て気を引き締められる反面、
プレイが安定しなくてストレスの原因になりがちです。
しっかり強くなっていくことを実感出来るパワーアップシステムは
このゲームの魅力なのですが、
反面、やられると復活が困難で、立て続けに自機を失う場面もあります。
敵出現時の間の空き方等、ゲーム展開がまったりしているのも、
STG慣れしない人や、余り上手くない人、
のんびりプレイしたい人には有り難いものの、
近年のスピーディな展開に馴れたシューターの方にとっては、
余り良くは感じられないでしょう。

ソフト連射やセミオートが標準化して、必死に連射する必要も無くなり、
ミスしても、ばらまきアイテムを回収すればほぼ元通りに復帰、
弾幕の登場で、とても見切れそうにない超高速弾や、
真後ろから登場する敵等の
不条理な敵配置で残機を無理矢理削る必要も無くなり・・・
STGはプレイヤーが楽しめるよう確実に進歩し続けたわけですが、
その引き替えとして、連射する快感や、
パワーアップで圧倒的な武装に強化する感覚と
それに対を為す窮地からの復活、
全方位からの敵襲に身構える緊張感、
弾幕避けという『受け身』に面白さの比重が移った事による、
自分から『攻める』感覚の弱化等、
その課程で捨てざるを得なかったものもあるように思います。
トライジールにはそれがあるわけです。

もっとも、今まで捨ててきたものが
今更面白く感じるかどうかという疑問もありますし、
最近のSTGしか知らない世代(まぁ、私もそうなのですが)には、
そういう部分はかなり苦痛に感じるのではないでしょうか。
その苦痛をどうにか乗り越えられれば、
最近のSTGには無い独特な面白さがある訳なのですが・・・

 ともかく、最近のSTGとは面白さのベクトルが違う事を意識して、
欠点に敢えて目を瞑り、最近のSTGが進化と引き替えに失った部分を
楽しむことが、トライジールを楽しむコツと言えます。
それはG−ストリームやトゥエルブスタッグにも言えることで、
ここにスタッフの一貫した主張とこだわりが感じられるわけですが
・・・もうちょっと、何とかした方が良いと思うなぁ、流石に(汗)。


[TRIZEAL main] [Top page]